京都出身のこひろです。我が家(実家)のおせちに欠かせないのは、里芋とぼうだらの煮物です。父が好きやったんで、母は12月に入ると早目にぼうだらを買うてきて、準備したはりました。
我が家(実家)もですけど、ぼうだらの煮物は、京都のおせち料理には欠かせへん一品です。手間はかかるけど、母の作るぼうだらの炊いたん(煮物)は、家族皆好きなんで、毎年欠かさず作ったはりました。
我が家のおせち料理の里芋とぼうだらの煮物と他具材の意味
ぼうだら(棒鱈)とは、
江戸時代から作られている「真鱈を干したタラの保存食」のことです。東北や北海道で水揚げされた真鱈を使った素干しのこと。足が早い鱈(タラ)を加工し、流通しやすくしたぼうだらは、主に関西地方へ運ばれます。
ぼうだらは数ヶ月間もの間、天日干しで乾燥させて作るため、「ぼうだらで釘が打てる」と言われるほど身が固いんです。そのため食べる時は、5~1週間水に浸して戻してから料理に使います。
京都の おせち料理に欠かせへん、ヘルシー&高タンパクのぼうだらの煮物。里芋と一緒に炊いたら、ぼうだらが柔らかくなります。けど、実家の母の作り方は、ぼうだらだけ炊かはります。なんでかと言うと、父は硬めのぼうだら炊いたんが好きやったからです。
我が家の里芋とぼうだらの煮物の作り方
【材料 4人分】
ぼうだら(干したもの) 2本
だし汁 800ml
酒 大さじ3
みりん 大さじ1
しょうゆ 大さじ3
砂糖 大さじ3
※乾燥したぼうだらは、1本丸ごとのものや、カットされているものがあります。1本の場合、戻すのに1週間ほどかかります。カットされているものは3日ほどです。(母は1本丸ごと使ってました。)
【ぼうだらの戻し方】
・涼しい所で保存し、毎日水をかえて柔らかくなるまで戻します。戻したぼうだらを水で洗い、硬いエラやヒレの部分を切り、適当な大きさにカットします。
・大きめの鍋に水をたっぷり入れ、そこにぼうだらを入れて水から30分ゆでます。アク取りはします。そしてぼうだらをザルに上げ、崩さないよう優しくきれいに水で洗います。
【里芋とぼうだらの煮物の作り方】
・鍋にだし汁(800ml)と砂糖(大さじ3)を入れて煮立ったら、ぼうだらを入れ落し蓋をして弱火で柔らかくなるまで、約3時間ほど煮ます。この間に、一緒に煮る里芋の準備をします。里芋の皮をむいて、少し塩を加えた水で里芋が柔らかくなるまで下茹でします。
・その後、柔らかくなったぼうだらの鍋に、酒(大さじ3)、みりん(大さじ1)、しょうゆ(大さじ3)を入れ、下ごしらえした里芋を加えて、さらに20~30分ほど煮込みます。
ぼうだらにつやが出てきて、煮汁がほとんどなくなれば出来上がりです。
母はいつも一本丸まんま買うてきて、毎日水をかえて..と手間暇かけて作ってましたが、今はカットして湯がいたもんも売ってありますので、簡単に作れると思います。
里芋とぼうだらを一緒に煮込んだら、ぼうだらは柔らかくなります。私は、小ちゃい頃から食べ慣れて来た、母が作るちょっと硬めのぼうだらが好きですけど…。^^
我が家のおせち料理の具材の意味
おせち料理にはそれぞれ意味が込められているといわれます。たとえば、昆布巻きは「喜ぶ」にかけられ、黒豆は「まめに働く」、数の子は子宝に恵まれますようにという意味が込められています。
ぼうだらは、「たらふく食べられる」という意味から、一年の初めに「一年の間食べ物に困ることがありませんように」との思いを込めて、京都や関西地方ではおせち料理として食べられています。
棒鱈(ぼうだら)とは真鱈の干物のこと。日持ちしないタラを流通させるために干物にしたそうです。ぼうだらは保存食として日持ちすることから、おせち料理にはもってこいの食材として使われ始めたのやそうです。
母が手間暇かけて作らはるぼうだらの季節が近づいて来ると、ああ1年無事に過ごせたんやなぁて思います。
最後までお読みくださってありがとうございました。