京都市では2007年に「京都府景観条例」が施行され、全国で最も厳しい景観条例が本格化しました。
全国チェーン店舗のコンビニのセブンイレブンやローソン、マクドナルドの看板が他とは違う、京都でしか見れへんという看板になってるんです。
◆ 屋外広告物
市内の全域で屋外広告物に対する基準を定めるとともに,優良な屋外広告物に対する支援制度を設け,美しい品格のある都市景観の形成を図っています。
観光地や歴史的建造物が建ち並ぶ地域では、景観条例によって厳しく制限されています。
京都のコンビニやマクドナルドの看板が他とは違う?すき家にケンタッキーまで看板は茶色ベース?
マクドナルド
京都で見かけるマクドナルドの看板は「茶色いマクドナルド」。基本的に赤・オレンジ系統の色はNGで、緑・茶・濃紺などに変更されています。
通常のマクドナルドは、赤ベースに黄色のMマークの看板ですが、
この茶色のマクドナルドの看板を見て育った!といっても過言ではない、これがマクドの看板と思ってたんです。京都から出るまでは(笑)
唐津(今在住です)にあるマクドナルドの看板が、「なんや京都と違ってド派手やな~」とめっちゃ違和感があったのを覚えています(笑)
すき家
牛丼全国チェーンの「すき家」もマクドナルドと同じ茶色ベース。すき家は、もともとが赤色ベースの看板なので、ベースカラーは茶色になっています。
ただし・・・
京都市内のすき家が全てがこのタイプの看板というわけではありません。多種多様のパターンの看板があって、店舗によっては細かく違ったりして統一されていません。
ユニクロ
全国チェーンの「ユニクロ」も茶色ベース。もともと赤色ベースのため、濃い茶色ベースになっている店舗もありますし、これ以外にも白地に茶色文字というパターンなど、他パターンがあります。
ケンタッキーフライドチキン
KFC北白川店の看板は地味~。背景が赤色やないどころか格子戸状になっています。赤色の背景に白字でKFCの文字が並んでいるのが一般的ですが、京都市内の多くの店舗では背景色も白です。
KFC北白川店
京都の観光地や歴史的建造物がある地域ではコンビニの屋根は瓦屋根?
セブンイレブン平安神宮前店
京都のセブンイレブンは多くが瓦屋根の造りになっているんです。
ローソン八坂神社前店
ローソン八坂神社前店は、看板も含めて外観全体がモノトーンになってて、屋根は瓦ぶき。周囲には犬矢来(いぬやらい=京都の町家でよく見るアーチ型の竹をハカマ状に軒下に敷き並べたもの)、そして格子戸をあしらった部分もあります。
ローソンも、看板のベース部分の色が鮮やかなスカイブルーではなく、濃い青色になってる店舗や、白ベースに黒字のモノトーンになってる店舗がほとんどで、他所にあるローソンのイメージとは程遠いのでは。
ちなみにこのローソン八坂神社前店は、京都市が景観に配慮した屋外広告物を表彰する「市優良屋外広告物賞」の最優秀賞に選ばれたとか。
京都市内の景観を守るためなら高速道路も・・・
京都市内は高速道路が中心地からずれています。これも景観を守る為なんです。なので、京都市内の渋滞はかなりひどいもんです。
名神高速道路(めいしんこうそくどうろ、MEISHIN EXPRESSWAY)は、愛知県小牧市の小牧インターチェンジ (IC) を起点とし、岐阜県、滋賀県、京都府、 … 高速自動車国道で「高速道路」という呼称を使用しているのは、東名・名神と新東名・新名神のみである。 … 道路と直結する事になった東名高速道路の各IC・JCT設置の詳細決定が、名神高速
京都の屋外広告物に関する条例って?
歴史ある京都の屋外広告物に関する条例は、屋外広告物を京都の街の景観をかたちづくる重要な要素として位置づけています。
昭和31年から条例を制定して、屋外広告物等の規制と誘導を進めてきました。条例は平成19年に大幅改正によって、より厳しい現在の形になりました。
大幅改正後の条例に合わせた、看板の改修費用や撤去費用は事業者負担となっているため、まだ全ての看板が条例に基づいた形になっていないという実情もあるとか。
まとめ
こちらも京都の景観への配慮が必要というので、寝かされてしまった「こけしの花子さん」。
画像引用元:朝日新聞
京都市左京区のロームシアター京都の敷地内に、巨大なこけしのバルーンの花子さん。期間限定で展示されていたアート作品。
もともとは立てて設置する予定だったのが、展示場所が風致地区内にあり、景観への配慮が必要なことから、寝かすことになったんです。
今回は20年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、京都文化を発信する「京都文化力プロジェクト」の一環で、京都市などでつくる実行委員会が2月16日から展示してるということなので、京都市左京区・ロームシアター京都へ行けば会えるかも…(^^)
たくさんの努力もあって、京都の景観や町並みが保たれているいうことですね。京都でしか見られへん看板をぜひ見てみてください。
最後までお読み下さってありがとうございました。