洛中にこだわるのは京都のプライド?洛外にも観光名所はたくさんあります

 

京都の人は、住んでいるところでランク付けしたりします。京都の中心といえるところは「京都御所」です。歴代天皇が明治時代まで居住した京都御所。京都駅の北側に位置している御所こそが、京都の人たちにとっては京都の中心。

洛中に生まれてこそ「京都出身」といえると。それ以外は、「京都出身」と言うたらあかんと。

 

洛中とは現在の上京区、中京区、下京区を中心としたエリア。「碁盤の目」に例えられる京都市街地の中でも、室町時代以来の都市部として栄えた地域。

 

洛中にこだわるのは京都のプライド?洛外にも観光名所はたくさんあります

「京都出身」とは「洛中出身」のこと。けど、洛中に住んでるからというて、ほんまの京都民として認めてもらえるのかというとまた別の話。仮に洛外から洛中に引っ越したとしても、5代以上住んでへんと「洛中の人」として認めてもらえへん。

昔から洛中に住んでいる人からすると、「所詮、よそもんはよそもん」なんです。

 

 

洛外の 洛南、洛北、洛西、洛東は京都やない?

碁盤の目より外側のエリアは「洛外」になります。洛中より外は「京都やない」「田舎」と言われます。

 

私は京都市伏見区(洛南)出身です。他県の人から「どこ出身?」と聞かれたら、「京都伏見なんです」といいます。「お稲荷さん(伏見稲荷大社)のある伏見です」というと大概わかってもらえます。市内出身に間違いはないんやけど、伏見は伏見なんでそこらへんは認識しています。

 

京都市下京区に7~8年住んでたことがあります。そこは地元の人が大半で、住み始めた頃は地元の人からの「どこから来はったん。」オーラを結構感じましたけど特にあれこれいわれたこともないし、住みにくいとは感じませんでした。

 

市内出身の人が「洛中以外は京都やない」て、そういうふうに思わはるのは、その土地に生まれ育ったというプライド(誇り)を持ったはるからで、その土地で守っていかなあかんものをぎょうさん抱えたはるからやと思うんです。これは京都に生まれ育ったものしか感じ取れへんことかも知れません。

 

私は伏見で生まれ育ったことに誇り(プライド)を持っています。市内出身の人から仮に「洛外やし京都やない」ていわれても、腹が立つとかそういうもんではないです。下京区で生活していた時、そんなふうに言われたことはありませんでした。

まぁ、お腹の中で思われてたとしても、それは私には分からへんし関係ないです。

 

洛中と洛外に分かれた理由?豊臣秀吉が作った「御土居」とは?

天正19年(1591)、豊臣秀吉は荒廃後の京の新しい町づくりに着手し、京の町全体を囲むように、御土居といわれる土塁の壁を作りました。

 

御土居の内側を洛中、外側は洛外と区分けし、数カ所に関所を設けて洛外から入ってくる者を検分しました。

 

街中で「荒神口」、「粟田口」、「丹波口」など、「口」のつく地名は関所のあった名残だそうです。地理的には、北は北大路通から南は九条通まで、東は高野川・鴨川から、西は西大路通までの地域を『洛中』と言うようになりました。

 

古くからこの「洛中」に住む京都の人々が、京都民と認める”京都出身”というハードルは高く厳しい。半端に他所(他県)で京都弁を話したからって簡単には認めてくれへんということです。

 

そやけど、洛南、洛北という呼び名は高校の名前として現役ですし、洛西ニュータウンという地域名も存在しています。洛中の外側にあたる地域についてはバリバリの「生きた」言葉として明確に残っています。

 

京都は洛中に限らず洛外にも観光名所はたくさんあります

京都市伏見区は「洛南」にあたります。

南部郊外一帯で南区伏見区山科区とか、あまり京都の観光のイメージはないかもしれませんが、鴨川桂川宇治川の3つの川が流れていて、豊かなこの水源を利用してお酒造りの街として発展したり、城下町として栄えた桃山は有名です。

毎年たくさんの人が訪れる伏見稲荷大社(お稲荷さん)もこのエリアです。

 

伏見桃山城の城下町として栄えてきた伏見区の歴史は古く、丹波橋駅や桃山御陵前駅の付近には閑静な高級住宅地が広がっています。

 

洛北は、賀茂川以東の北区および北山通以北~松ヶ崎道以東/大原・八瀬までを含むかなり広い範囲ですが、ほとんどが山地で、鴨川の源流があって水もきれい。

夏は避暑的な要素もあって川床が有名。鞍馬貴船大原三千院など観光地でも有名です。

 

洛東は、東山区および左京区の一部で鴨川と東山連山に挟まれた地域。二年坂・三年坂や哲学の道、祇園さんや有名なお寺さんや神社があって、最も京情緒にあふれたところで京都のイメージのほとんどがこのあたりではないかと思います。

 

洛西は、嵯峨野嵐山桂離宮などが有名なところです。和歌に詠まれた高雄や衣笠山・愛宕山で全体的に田園とか山間が多いイメージでうら寂しい感じもしますが、歴史的な背景もあって平安情緒をほんのり漂わせていて雰囲気がいいところです。

 

まとめ

今は京都から出て九州にいます。他県の人から見れば「京都人はうらとおもてがある」とか「腹黒い」とか言われますが、別に普通やと思ってますし、持って回った言い方する、の意味がわかりません。

 

本音と建前がちごて当たり前やと思てますし、本音ではっきりもの言う人て居はりますか?洛南であれ、私は生まれ育った京都を誇りに思てますし大好きな街です。

 

最後までお読み下さってありがとうございました。